#213 有料だけど広告表示アリ!?価格vs視聴体験 変化する消費者ニーズ
デジタルメディア情報 2025.03.24
こんにちは。
JOETSUデジタルコミュニケーションズの長島(ニックネーム:ながさん)です。
皆さんは定額制動画配信サービスを利用していますか?
Netflix、Hulu、Amazon Prime Video、DMM TVなど、選択肢は豊富ですが、
近年、これらのサービスに「広告付きプラン」が登場しています。
私は「広告がない快適な視聴体験」が
定額制動画配信サービスの最大の魅力に感じるのですが、
なぜ、広告付きプランが提供されているのでしょうか?
この記事では、広告付きプラン誕生の背景を解説した後、
各サービスの料金比較やユーザーの声を基に、
広告付きプランの実態とコストとメリットを検証します。
最後には、広告付きプランを選択するユーザー層の特性と、
彼らに効果的なマーケティング施策について考察しますので、ぜひ最後までご覧ください。
動画配信サービスの名称について
まず、動画配信サービスの総称としてVOD(Video On Demand)があります。
ユーザーが時間や場所を選ばずに映像コンテンツを視聴できるうえ、
一時停止・巻き戻し・早送りなどの操作も可能で、放送と比べて利便性が高いことが特徴です。
本記事で取り扱う動画配信サービスの名称・特長は以下の通りです。
広告付きプランが生まれた背景
広告付きプランが生まれた背景には2つの要因があると考えられます。
1つ目は、アメリカでの先行導入です。
現在、日本ではまだ一般的ではない広告付きプランですが、アメリカでは浸透しています。
特にNetflixは他サービスに先駆けて2022年11月から
世界各国で広告付きプランを開始しました。
さらに、2024年1月末には「広告なしのベーシックプラン」の新規受付を停止し、
広告付きプランが最も安価な選択肢となりました。
SambaTVの「2023年上半期|米テレビ視聴レポート」によると、
アメリカの成人の60%が広告付きプランへの加入を検討しているそうです。
また、広告付きプランユーザーのうち、新規加入者が85%、
既存ユーザーの通常プランからのダウングレードは15%となっています。
さらに、Disney+では約30%、Huluでは約60%のユーザーが
広告付きプランを利用していることがわかっています。
このように、「広告ありプラン」を選択することで、コストを抑えられる仕組みが広がりつつあります。
2つ目の要因は、消費者のニーズの変化です。
SVOD(定額制)は「広告が無い」という点を強く訴求していました。
しかし、利用者が増えるにつれ、次のようなニーズが顕在化してきました。
・コストを抑えて利用したい → 「広告があっても安いほうがいい」
・コンテンツの質を重視 → 「広告が多少あっても、見たい作品があるならOK」
・広告に対する耐性の変化 → 「YouTubeやTVerで慣れているから、気にならない」
以上のような背景から、広告付きプランの導入が進んでいると言えます。
AVOD(広告型)ユーザーの声
現在の日本では、NetflixとABEMAにて広告付きプランが提供されており、
それぞれのプランは、広告無しプランの半額程度の価格設定となっています。
では、実際に広告付きプランを利用しているユーザーの声を見てみましょう。
●Netflix
・広告の頻度は少なく、YouTubeの1/5程度に感じる
・2時間の映画で1回1分程度の広告しか流れない
・TVerやYouTubeより邪魔に感じない
●ABEMA
・ドラマ1話につき30秒の広告が1回ある程度
・映画のおすすめ広告が表示されるが、まったく関係のない内容ではないので不快に感じない
以上のコメントから、上記2つのAVOD(広告型)ユーザーは、想像よりもストレスが少なく、
価格に対して提供されるサービスにメリットを感じていることが分かります。
コメントから読み解くユーザー層と、効果的な施策とは?
広告付きプランを選択するユーザー層には、以下の特徴が見られます。
・コスト意識が高い
・広告耐性がある
・コンテンツ重視
この層に向けたマーケティング施策として、次のアプローチが有効だと考えられます。
1.具体的なコストメリットを伝える
どのような商品やサービスであっても、「良い」「欲しい」と思いながらも、
「費用が気になる」と迷う準顕在層は必ず存在します。
こうした層に対しては、価格の安さだけでなく、コストに対する価値を明確に伝えることが重要です。
例えば、
・どれくらい安くなるのか
・その価格でどのようなサービスが付帯するのか
・もう少し高額なプランと比べてどう違うのか
といった具体的な比較情報を提示することで、単なる「契約・購入の可否」ではなく、
「どのプランや選択肢を選ぶか」という前向きな意思決定へと誘導できます。
2.ネガティブ要素を払拭し、「まずはお試し」という心理を利用する
上記のようなユーザーは、多少のネガティブ要素があっても、
自分にとって本当に価値のある商品やサービスであれば
試してみようと思う層とも言い換えられると思います。
こうした層にアプローチするためには、
購入・契約までの心理的ハードルをいかに下げるかがポイントになります。
「リスクゼロ」で試せる仕組みを整えたり、
サービスや商品の利便性・メリットを分かりやすく伝えることが重要です。
むすびに
今回は、有料ながら広告付きの定額動画配信サービスを通じて、
変化し続ける消費者ニーズと、その層に対する効果的なアプローチ方法をご紹介しました。
今後も、より手軽で満足度の高いサービスや商品が次々と登場し、
それに伴い消費者のニーズも常に変化していくでしょう。
本記事では、定額動画配信サービスを軸に施策を考えましたが、
他の業界や媒体では、また異なるトレンドやニーズの変化が見られるかもしれません。
引き続き、マーケティングの視点から、市場の動向を注視していきたいですね。
当社では、お客様の課題に応じた施策の企画立案から実行、運用改善まで幅広く対応しております。
SNSを活用したデジタルマーケティングについて、
媒体の選定や施策のタイミングなどでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください!
参考資料
SambaTVの「2023年上半期|米テレビ視聴レポート」
https://www.samba.tv/resources/h1-2023-us-state-of-viewership-report
長島(ニックネーム:ながさん)