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#209 【Chat GPTに新機能追加】調査エージェント機能「Deep Research」とは?

デジタルメディア情報 2025.02.25

 

こんにちは!

JOETSUデジタルコミュニケーションズの中村です。

 

ChatGPTは、OpenAIが開発した高度な対話型AIであり、

テキスト生成、要約、翻訳、プログラミング支援など、多岐にわたる用途で活用されています。

近年、生成AIの進化は加速しており、特にビジネス用途での導入が進んでいます。

企業は、AIを活用して業務効率化、顧客対応の自動化、データ分析の強化などを進めています。

 

今回の記事では、

OpenAIが2025年2月3日の発表した「Deep Research」機能について、ご紹介します。

従来のリサーチ業務が大幅に効率化されることが期待されている

新機能となりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

「Deep Research」とは

OpenAIが開発した「Deep Research」は、

AIを活用して自律的に情報収集・分析を行い、レポートを生成するツールです。

ChatGPTの拡張機能として統合されており、

ユーザーが指定したトピックに関する詳細な調査を、5〜30分で完了させることができます。

また、専門家レベルの知識が必要な場合においても、

数時間で調査が可能という結果が出ています。

 

このツールは、テキスト、画像、PDFといった多様な情報を処理し、

引用付きのレポートを作成できる点が特徴です。

特に研究者やマーケターにとって、有益な情報を短時間で取得できる点が強みとされています。

 

 

主な機能と特徴

「Deep Research」の主要機能や特徴について、まとめさせていただきます。

 

1.自律的な情報収集と高速なレポート作成

Deep Researchは、ユーザーが入力したプロンプトをもとに、

インターネット上の複数の情報源からデータを収集し、分析した結果をレポートとして出力します。

また、5〜30分という短時間でリサーチが完了するのも特徴です。

 

2.多様な入力形式に対応

テキストだけでなく、画像やPDFなどの情報も処理できるため、

より広範な情報を統合的に分析できます。

 

3.情報の信頼性

作成したレポートに関して、サイドバーに引用元を表示するため、

情報の信頼性についても確認できます。

 

4.研究レベルの精度

最新のAIベンチマーク「Humanity’s Last Exam※1」で26.6%のスコアを記録し、

高度なリサーチ能力を証明しています。

【引用:Introducing deep research

 

一方でとても有能なツールですが、使用者が注意すべき点もあります。

AIによる情報分析のため、事実の誤認や誤った推論を行う可能性を否定できません。

また、引用元が明示される仕組みとなっていますが、

最終的な判断は人間が行う必要があるため、使用者の知識や情報リテラシーが必須となります。

現時点では、月100回のリサーチ制限※2があり、大量のリサーチには向かないなど、

組織での利用にはルール設定が求められるでしょう。

 

※1

「人類最後の試験(Humanity’s Last Exam)」と訳される、AI企業のScale AIおよびAI研究組織のCenter for AI Safety(CAIS)が共同で、AIの知識の限界をテストするために設計したベンチマーク

※2

現在、Deep ResearchはChatGPTのProユーザー(月額$200)向けに提供されています。1カ月あたり最大100回のリサーチが可能で、将来的にはPlus、Team、Enterprise向けにも提供が拡大される予定です。

 

 

デジタルマーケティングへの活用

Deep Researchは、デジタルマーケティング分野の中でも

特にWEB広告の領域で大きな活用が期待されています。

その理由の一部を下記にてご紹介させていただきます。

 

1.広告市場・競合調査の効率化

WEB広告では、競合企業の広告戦略や市場動向を把握することが大切です。

Deep Researchは、競合の広告出稿状況や効果的なクリエイティブのトレンドを調査し、

データドリブンな戦略を立案するのに役立ちます。

【活用例】

・競合企業の広告コピー・クリエイティブの傾向を分析

・Google広告やSNS広告の検索キーワード・ターゲティング戦略を把握

・業界ごとの広告費の動向や効果的なマーケティング手法のリサーチ

 

2.ターゲットオーディエンスのインサイト取得

マーケティング施策を最適化するには、
ターゲットのニーズや関心を深く理解することが不可欠です。
Deep Researchは、消費者の行動やトレンドをリアルタイムで分析し、
最適なペルソナ設計やコンテンツ戦略の立案に貢献します。

【活用例】

・SNSやレビューサイトからターゲット層の関心を分析

・購買意欲の高いユーザー層の行動分析を実施

・トレンドワードの分析をもとに、効果的な広告メッセージやコンテンツ戦略を策定

 

3.広告クリエイティブとLP(ランディングページ)の改善

広告のクリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を最大化するためには、
クリエイティブとLPの最適化が必要です。Deep Researchを活用することで、
A/Bテストや競合分析の結果をもとにしたコンテンツの改善が可能になります。

【活用例】

・成功している広告バナーや動画広告のデザイン・テキスト分析

・LPのデザインやコピーライティングのトレンドを調査

・競合企業が使用しているCTA(Call to Action)やUI/UXの特徴を分析し、改善策を提案

 

 

まとめ

Deep Researchは、AIによる高度なリサーチ機能を備えたツールであり、

デジタルマーケティング分野での戦略立案に

大きなメリットをもたらすことが期待されています。

これまでと比較できないほど、専門的な情報の収集が容易になるはずです。

 

ただし、AIの分析には誤認の可能性があるため、

最終的な判断はマーケターが行うことが重要です。

Deep Researchを活用しつつ、人間の洞察を組み合わせることで、

より効果的なマーケティング戦略が立案できるでしょう。

 

かわら版では今後も、デジタルマーケティングに関する情報や

ノウハウを発信してまいりますので、お見逃しなく!

 

またJOETSUデジタルコミュニケーションズではWeb広告に加え、

SNS運用やECなどに関するさらに詳しい情報をお役立ち資料で発信しています。

ぜひ情報収集にご活用ください!

 

 

参考情報・リンク集

https://openai.com/index/introducing-deep-research/
https://www.youtube.com/watch?v=YkCDVn3_wiw

 


 

中村(ニックネーム:ヴィレッジ)
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