#173 2024年GWの消費者行動の振返り
デジタルメディア情報 2024.05.17
みなさまこんにちは!
JDCの関村です。
気づけば5月も後半に差し掛かり、
そろそろ梅雨や夏に向けた準備も始めないといけない時期になってきましたね。
5月は連休が多いため中旬まであっという間に過ぎていく感覚ですが、
今年のゴールデンウィーク、消費者はどのような行動をとっていたのでしょうか。
今年のゴールデンウィークは、4月27日(土)~29日(月)の3連休と5月3日(金)~5月6日(月)の4連休に分かれていたため、連休の間にある4月30日(火)~5月2日(木)の平日を休みにすれば10連休にすることができました。大型連休にして、旅行やレジャーを楽しんだ方も多いと思います。
消費者行動の傾向・トピックス
JTBが実施した「2024年ゴールデンウィークの旅行動向」のアンケートでは、
「日本国内全体の旅行者数の増加」と「国内旅行者・海外旅行者で傾向が分かれている」ことが
分かりました。
- ゴールデンウィークの総旅行者数が2,332万人(対前年8%)
総旅行消費額が9,630億円(対前年111.2%) - 国内旅行は、旅行者数が2,280万人(対前年9%)、平均費用は36,100円
(対前年103.7%)、旅行消費額が8,231億円(対前年104.7%) - 海外旅行は、旅行者数が52万人(対前年7%)、平均費用は269,000円
(対前年104.7%)、旅行消費額が1,399億円(対前年175.6%)
国内旅行者数は、
株価高騰の好条件がある一方で物価高騰の影響もあり前年並みとなりました。平均旅行費用(単価)は物価高で上昇。交通機関は、鉄道や航空機を利用した旅行が増加している傾向であることが分かりました。
一方、海外旅行者数は、
新型コロナウイルス感染症流行前の8~9割程度まで回復いることが下の図から分かります(10連休だった2019年を除く)。前年の水際対策終了がちょうどゴールデンウィーク間際4月28日(金)の発表だったため、前年は海外旅行を断念した人が一定数いたと想定し、その反動が見込まれます。
平均旅行費用(単価)は、円安や物価高の影響により上昇しています。
出典:JTB「2024年ゴールデンウィークの旅行動向」
ゴールデンウィーク中の経済環境と消費者の意識
ゴールデンウィーク中の旅行者数は前年と比較すると回復している傾向にあるようですが、
消費者の行動背景にもあった経済環境や消費者の意識の変化ついては、注意深くキャッチしていくことが大切です。
日本国内においては、新型コロナの影響がほぼなくなっているものの、
国際情勢は不安定な状態が続いており、国内外の物価は上昇傾向にあります。
ようやく新型コロナウイルスが落ち着きを見せたかと思えば、今度は物価高…。
旅行をしてリフレッシュをしたいものの、以前と比べると旅行費用はかなりかかることが先ほどの調査データでも見受けられます。
<円安の影響>
ゴールデンウィーク突入間際の4月26日(金)、ニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=158円台に。1990年5月以来、約34年ぶりの安値となりました。要因としては、日銀の利上げ見送りや米国の経済統計が堅調などもあり、円安が加速したと想定されます。
<ゴールデンウィーク中の円安変動>
参考:
毎日新聞「円安進み、一時1ドル158円台 政府・日銀の介入に警戒感高まる」
テレ東BIZ「【テレ東BIZ】(2024年4月27日(土))放送分」
円安や物価高を考慮し、
目的地や旅行中の宿泊費や交通費を調整しながら楽しもうとする傾向も伺えます。
出典:株式会社マネーフォワード「ゴールデンウィークの旅とお金の意識調査」
今後の予測と対策
ゴールデンウィーク中の消費者行動をみると、
円安や物価高の影響も考慮した上で休日を楽しむ傾向があると考えられます。
<今後3ヵ月の連休一覧>
7月~9月は、祝日や夏季休暇が重なり、まとまった休みを取る人が多くいると想定。
- 7月海の日│7月13日(土)~7月15日(月):3連休
- お盆休み │8月10日(土)~8月18日(日):9連休
- シルバーウィーク│9月14日(土)~9月23日(月):最大10連休
※9月17日~20日が平日のため3連休が続くかたち
<今後の経済環境と消費者の意識>
出典:帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2024年5月」
5月から秋にかけて、物価が高騰する食品がさらに増えることも発表されています。
経済的影響も考えると、消費者の行動はゴールデンウィークよりもさらに節約行動にシフトしていくことが想定されます。ゴールデンウィーク中の円安変動のように、経済環境に変化があると連休中の消費者の行動が予測していた動きとは違った方向に動きだすことも考えられます。
連休を狙った施策を打ち出す際は、消費者を取り巻く環境や社会情勢も踏まえて、細かくマーケティング戦略を練っていくことが求められています。今後も最新の情報をキャッチして、消費者にとって最適な情報に加工して提供できるよう、心がけていきましょう!
むすびに
今回は2024年のゴールデンウィークの消費者行動について振り返りをいたしました。
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関村(ニックネーム:セッキ―オレンジ)