#150 テキストだけで画像ができる!「Adobe Firefly」の便利な使い方!
デジタルメディア情報 2024.01.26
こんにちは。
JOETSUデジタルコミュニケーションズの田部井です。
まだまだ寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
もうすぐ2月。あと少しで春がやってまいりますが、何か新しいことを始めてみたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。
さて、本記事ではクリエイティブ領域に関わる新しいデジタルツールについて取り上げます。2023年、Adobe Creative Cloudは画像作成AI「Adobe Firefly」をリリースしました。「Adobe Firefly」とは、ユーザーがテキストを入力すると、AIで画像の生成やオブジェクトの追加と削除、テキストの変形などを行います。日本語を含め、100を超える言語に対応しています。
また、「Adobe Firefly」は、数か月以内に「Google Bard」と連携すると発表されています。
参考:Adobe Blog「Google Bardとの連携により、数百万人のGoogleユーザーのもとに Adobe FireflyとAdobe Expressを」
「Google Bard」とは、AIでテキストを作成するツールです。「Adobe Firefly」との連携が実現された場合、テキストも画像もまとめてAIで生成できるようになります。「Google Bard」については、前回記事(1月24日公開)で詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
前回記事:【Bardとは?】Googleが開発した生成AIの特徴と活用例
続々と進化していくAIツールですが、どう使ったらよいのかわからない、著作権が心配、どう業務に活用するのか?など不明な点が多い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
使用していくうえで注意しなければならない点もあります。本記事では「Adobe Firefly」の活用方法について詳しくご紹介します。
「Adobe Firefly」ができること
「Adobe Firefly」には以下の機能があります。
・テキストから画像生成
・生成塗りつぶし
・テキスト効果
・生成再配色
・テキストからテンプレート生成
・テキストからベクター生成
テキストから画像生成は、テキスト入力欄にキーワードを入力すると、そのキーワードに合った画像をAIが4パターン生成します。例えば、「マフラーを巻いた雪だるま」と入力すると…
※Adobe Fireflyで作成
このように、入力したキーワードの画像が生成されます。
イラストではなく、写真を指定することもできます。
※Adobe Fireflyで作成
画像のサイズやエフェクト効果を付けることも可能です。
他にも、画像の一部分を他のオブジェクトに変えたり、削除したりといった編集ができる生成塗りつぶしなど、高度な編集に対応する機能があります。
詳しい使用方法は下記をご覧ください。
さらに、「Adobe Firefly」のAI技術はPhotoshopやIllustratorにも導入できます。テキストを入力すると新しいグラフィックの作成や配色、画像の塗りつぶしや拡張などができ、より使いやすいツールになります。
「Adobe Firefly」はどんな業務に使える?
「Adobe Firefly」は業務において以下のような場面に活用できるのではないかと考えます。
・お客様にデザインイメージを提案する
キーワードを入力するだけで画像が生成されるため、抽象的なイメージや細かいニュアンスを可視化させられます。お客様とのすり合わせもしやすくなり、お客様と共通認識を得るための材料として活用できるでしょう。
・デザイナーにデザインの指示をする
お客様のイメージは自分では理解できているが、デザイナーにうまく伝えられない、イメージと異なったデザインがあがってきてしまう、といったこともあるかと思います。その際、「このようなイメージ」としてデザイナーに画像を見せられるとよりデザイナーとの意思疎通がはかりやすくなります。
・画像を編集したいが、デザイナーがいない、または時間がない
オブジェクトの削除や差し替え、背景の切り抜きなど高度な編集が必要な際は、「Adobe Firefly」に画像をアップロードすると、AIで対応することができます。AIの活用は時間の削減につながります。
注意点
Adobeは「Adobe Firefly」について、「安全な商用利用を可能にするための取り組みの一環として、初期の営利目的のFireflyモデルのトレーニングには、Adobe Stockなどの使用許諾を受けたコンテンツおよび著作権の切れた一般コンテンツが使用されています。」と述べています。
「Adobe Firefly」が生成する画像は著作権の問題をクリアしているため、安心して商用利用することができますが、使用上注意しておくべき点もあります。
・個人情報や自社または顧客の機密情報に関わる情報は入れない
・生成した画像が他人の著作物と同一・類似している場合、または他人の著作物と同一・類似する
画像を生成する目的で入力行為を行った場合、著作権侵害になる可能性がある
・ロゴやデザインなど商標や意匠として登録されているものと同一・類似している画像は商標権侵害
や意匠権侵害になる可能性がある
・生成AIを利用して生成された著名人の氏名、肖像等を商用利用する行為はパブリシティ権侵害に
該当する可能性がある
むすびに
今回は、「Adobe Firefly」の活用方法についてご紹介しました。
シンプルなテキストを入力するだけで、画像を生成でき、編集もできるため、イメージを可視化させたい場合や写真撮影、画像加工の手間を減らしたい場合に便利です。しかし、個人情報や機密情報を入力していないかなど、注意すべきこともあります。
また、お客様のイメージや想いをもとにクリエイティブを作る際は人間の考える力が必要であり、AIだけでは表現しきれないと考えます。そのため、あくまでイメージを可視化させるための手段としてAIで画像を生成するといった使い方がおすすめです。
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田部井(ニックネーム:くるくる)