#111 いまさら聞けない、“ステマ”について
デジタルメディア情報 2023.04.10
こんにちは。JDC荻久保です。
新年度ですね。ご自身の環境が変化したり、新たなことにチャレンジしたりする方も多いのではないでしょうか。
企業さまとしても、新たなサービスの打ち出し、商品企画、プロモーション施策をご検討されておりましたらぜひ、JDCにご相談をいただければと思います。
さて今回は、ステルスマーケティング、いわゆるステマについての話題に少し触れてみたいと思います。
ステルスマーケティング、略してステマ・・・って何?
まずは「ステルスマーケティング」について定義しましょう。
日本弁護士連合会が2017年に発表した「ステルスマーケティングの規制に関する意見書」には下記のような記載があります。
“ステルスマーケティングとは、「消費者に宣伝と気づかれないようにされる宣伝行為」を指す。
1:なりすまし型→事業者が自ら表示しているにもかかわらず,第三者が表示しているかのように誤認させるもの
2:利益提供秘匿型→事業者が第三者に金銭の支払その他の経済的利益を提供して表示させているにもかかわらず,その事実を表示しないもの”
引用:ステルスマーケティングの規制に関する意見書 日本弁護士連合会/2017年
広告宣伝であることを意図して隠す行為の他に、「広告主を意図せず誤認させてしまう」こともステルスマーケティングに該当するため、注意が必要です。
そもそも「ステマ」という言葉自体は少し前からSNSやインターネットを中心に聞くようになりました。
Googleトレンドを見てみますと、過去3年間(2020年4月~2023年3月)で3回ほど、大きな話題になったタイミングがあったことが分かります。
引用:Googleトレンド
このように話題になる際には、いわゆる「炎上」と言われる現象が起こっています。
企業やインフルエンサー、芸能人のステルスマーケティング行為がSNSで拡散され、多くの人から批判を受けることで大きな話題となり、テレビやネットニュースで取り上げられていました。
「広告宣伝であることを隠された、騙された」という心理になるため、一般消費者のステルスマーケティングに対する印象はかなり悪く、発覚すると即時拡散され、批判を受けることになります。
企業の炎上対策としても、ステルスマーケティングについて理解を深め、対策することはとても重要ですね。
<参考>Web広告上のPR表記について
Web広告やSNS広告では、下図のように広告である旨が分かるよう、必ず「広告」や「プロモーション」という文言が表記されています。
こちらの「広告」や「プロモーション」という表記は、クリエイティブを制作する際に表記する必要はなく、広告として配信設定を行えば自動で表示される項目となります。
上記に例で示した媒体以外でも必ず表示されますので、ご安心ください。
ステマとインフルエンサーマーケティング
さて、次に触れておきたいのが、インフルエンサーを活用した広告宣伝手法、インフルエンサーマーケティングにおいてのステルスマーケティングです。
インフルエンサーマーケティングも広告宣伝行為であるため、「広告」や「PR」といった表記は必須となります。
最近インフルエンサーの方が使われている、「案件」「PR」「提供」といった言葉も、広告宣伝を含むコンテンツであることを表現しています。
とはいえ以前は、インフルエンサーマーケティングにおいてもステルスマーケティングが発生しておりました。
企業から金銭を受け取っているにも関わらず、プロモーション、広告宣伝であることを明確にせずにSNS投稿やYouTubeへの動画アップロードを行い、SNS上で炎上してしまった、という事例は皆さまもいくつか思い浮かぶかと思います。
こういったトラブル、炎上を防止するためには、例えば下記のような対応が必要となります。
・企業とインフルエンサーがどのような関係なのか明確にして発信してもらう
例:「こちらの商品は〇〇株式会社様からご提供いただきました」等の発言を
動画内に入れる
「〇〇株式会社様とのタイアップ」等の文言を投稿コンテンツに挿入する
・ハッシュタグで広告宣伝であることを明記してもらう
例:「#PR」「#タイアップ」「#提供」等
※ただし、ハッシュタグのみではユーザーが見ない、気づかない可能性もあるため、投稿本文や動画本編でも発信することを推奨します。
また、媒体によっては、コンテンツの投稿時に、「広告宣伝のコンテンツであることを表記する」設定を行うことができるものもあります。
例えばYouTubeで上記のような設定を行うことで、画面の左上に「プロモーションを含みます」という文言を表示させることができます。この設定は動画の投稿時に行うことができ、簡単な操作で設定可能です。
設定方法についてはYouTubeの公式ヘルプに記載があります。実際に動画を投稿するのはインフルエンサーですが、広告主である企業様でも「こういった設定が可能である」という認識を持っていただければ、ステルスマーケティング防止につながるかと思います。
むすびに
小学生がSNSのアカウントを持つ現代では、一般消費者のネットリテラシーも高まっているため、ステルスマーケティングであることは高確率で気づかれます。
また、インフルエンサーマーケティングを活用して広告宣伝を行う際、ステルスマーケティングを防止するためにはインフルエンサー本人への対応も重要になります。
インフルエンサーマーケティングに興味はあるけど、ステルスマーケティング防止策やインフルエンサーとのやり取りに不安を感じられている企業様は、ぜひJDCに一度ご相談ください。
企業様にとって安心安全、かつ最適なインフルエンサーマーケティング施策をご提案いたします。
今回はステルスマーケティングとインフルエンサーマーケティングについてでした。JDCではオフライン、オンラインを問わず、企業様の事業発展のために伴走して施策提案をさせていただきます。お困りごとがございましたら、ぜひご連絡ください。
以上、JDC荻久保でした。
荻久保(ニックネーム:イン・ドア子)